忍者ブログ
様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
[95]  [96]  [97]  [98]  [99]  [100]  [101]  [102]  [103]  [104]  [105
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

憂樹が仕事に行った後、俺は外に出た。
今日は日曜だから学校も無いし。

そう言えば『treasure』のイベントやってるんだろうな・・・。

ああ、ダメだダメだ!
こんな事を考えてたら前になんか進めない!!

とりあえず、外をブラブラと歩いた。
家にいると考え込んじゃって気が滅入りそうだから・・・。

でも・・・。

まさかそれが、こんな事になるとは・・・。



「雅博!?」
「亜矢子・・・!」

コンビニで・・・、亜矢子に会ってしまった。

「・・・久し振り」
「ああ」

気まずい空気になった。
お互い、気付いたら目の前に相手がいたので思わず声に出してしまった。

そしてこんな近くにいて挨拶も何もしないと言うのは
逆に嫌味な感じがして話さずにはいられなかった。
それは亜矢子も同じように考えていたようで
つい話してしまった訳だ。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

さてどうしよう・・・。

「ねえ、雅博」
「え!?」

・・・亜矢子から話して来るとは予想外だったな。

「今日、時間ある?」
「あるけど・・・?」
「これからちょっと話さない?」
「・・・!」

そんな事を言われるとは、もっと予想外だった。

「別に構わないけど」
「じゃあ、先に会計して来るから外で待ってるね」
「ああ・・・」

どう言うつもりなんだろう。
今更俺と話すだなんて・・・。



俺と亜矢子は、近くの喫茶店に入った。

「こうして二人で入るのも久し振りだよね」
「そう言えばそうだね」

今、目の前に亜矢子がいるけど
特に緊張もしないし切ない気持ちにもならない。
もう亜矢子の事に関しては気持ちの整理が出来たんだろうな。

「ところで・・・、こんな風に話す場を作ったって事は
 俺に何か用があるって事じゃないの?」
「うん、まあね」

だろうな。
ただ偶然会っただけなら、挨拶をしてそれで終われば良いだけだ。
こうして話すって事は、前から何か特別な用があって
今までそれが話せなかった。だから今、こうして機会を作ったんだ。
それくらいの推理は俺にも出来る。

「私さ・・・、彼氏出来たんだ」

・・・!!

「へえ・・・?」
「ビックリした?」
「まあね。そんな気はしてたんだけど」
「そうなの?」
「だってこないだ、亜矢子の事を見掛けたけど
 男と一緒にいたじゃん。あれがそうなんだろ?」
「うん、そうだね」

ああ、やっぱりな・・・。
違うかも知れない、とは思ったけどそうだったか。

「一応、話した方が良いかな、って思って」
「そりゃ御丁寧にどうも」
「雅博は・・・、彼女は出来た?」
「いえ、相変わらず」
「そうなんだ・・・」

しまった、とか思ったんだろうな。
気まずい顔になったのが一目で分かる。



当たって砕けろ、のつもりで亜矢子に告白して・・・
そして見事に玉砕した訳だが
その後、俺と亜矢子とでここまでハッキリ明暗が分かれるなんて・・・。

本当に俺の運命は逆風続きらしいな・・・。



つづく



↓宜しければ押してやって下さい

     
PR
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
フリーエリア
       


↓久遠のブログ、始めました
こちらからどうぞ

第一話から

読む方は

こちらから


登場人物紹介

最新CM
[10/01 tlgetplkvg]
[08/19 魚]
[06/28 久遠]
[06/28 魚くん]
[05/31 ブログランキング]
プロフィール
HN:
久遠
性別:
非公開
カウンター
アクセス解析
フリーエリア

Copyright © BE ALIVE! All Rights Reserved.
Material & Template by Inori  

忍者ブログ [PR]