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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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俺は、ある事を思い付いた。

また憂樹とディズニーランドに行きたい。

理由は・・・、一緒にどこかに行けば元気が出ると言うのもあるけど
そんな事とは全く別に、行きたい、と思ったんだ。

どうしてそう思ったのかは分からないけど。

それにディズニーランドなら憂樹も喜ぶだろうし。

前回行った時は、ただの下見が目的で
一応遊んだりもしたけど、あんまり長い時間は取れなかったからな。

真琴さんに「パスポートをあげたらどうですか」と言ったし
タイミング的にも悪くないだろう。
・・・って、そう言ったのは昨日だから、まだの可能性もあるけど
まあ別にそこは構わない。

・・・何だろう、ちょっとドキドキするな。デートに誘うみたいだ。

憂樹をデートに誘うのは無謀だと分かってるけど(断られたし)
何かそんな風に考えてしまう。

とりあえず、憂樹が帰って来たら誘ってみよう。



「ただいまー」
「お帰り、憂樹」
「ただいま」
「あのさ・・・」
「ん?」
「ちょっと大事なお話があるのですが」
「・・・あら」

・・・驚いてる。

まあ話したいってのはこの間も言ったけど
『大事な話』となると色々違って来るからな。

「じゃあ私の部屋に来る?」
「うん、じゃあそうさせて」

俺は憂樹の部屋に行った。

何か緊張して来た・・・。

「で、何でしょう。大事な話とは」
「あのさ・・・、今度ディズニーランド行かない?」
「え!?」

今度はさっき以上に驚かれた。

「・・・何でまた急にそんな話になったの?」
「いや、気晴らしにさ」
「それは、まさとの、って事?」
「まあね」

憂樹が『見抜く時の目』になってる。
俺がこんな事を言うのは珍しいを通り越して変だって思われてるのかな・・・。

まあ、何か言われたら正直に言えば良いだけだ。

「・・・でもさ、ディズニーランドじゃ、まさとの気晴らしにはならないんじゃないの?」
「いや、良いんだ。とりあえず憂樹と一緒に行ければ」
「まさとが何を考えてるか、当ててあげようか。
 まず私とどこかに行くのが大前提で・・・、行くならディズニーランドにすれば
 私も喜ぶと思った。そうでしょ?」
「・・・はい」

やっぱり見抜かれたか・・・。いや、別に良いんだけどさ。

「で・・・、どうかな。行く?」
「良いよ。行こうか」
「ホント!?」
「ただし」
「え」
「ちょっと今、大事な仕事があってそれに集中したいの。
 だからそれが終わってからって事で良いかな」

仕事、か・・・。

遊ぶ事まで控えるなんて、相当大事なんだろうな。
こう言う所も徹底する辺り、憂樹らしいよな。

「・・・どれくらいかかるの?」
「分かんない。上手く行けば今週中には終わるけど
 手こずると来月までかかっても終わらないかも」
「そうなんだ・・・」

事実上、いつかは分からないって事か・・・。
大変なんだな・・・。

「まあ良いや。先になっただけなら終わるまで構わないよ。
 断られた訳じゃないんだし」
「お楽しみは後に取っておくって事で。まあ一番楽しみなのは私なんだけどね」
「はは、良かったよ。楽しみって言ってくれて」
「そりゃ楽しみですから」
「俺も楽しみだよ」



そうだ。

何だか、憂樹と出かけられる事が本当に楽しみになって来た。

どうしてこんな気持ちになるのか、今は分からなかった。

別に元気が出るとかじゃなく、純粋な気持ちとして感じていた。

いつになるかは分からないけど、ただ単純に楽しみだった。

今は、そうとしか表現のしようが無かった・・・。



つづく



↓宜しければ押してやって下さい

     

〜another story from yuki〜vol.7「接近」

「フィン=鈴木華穂。マッキー=山口優希子。確定ね」
「よし、本名が分かればやりやすいな。いくらでも調べようはある」
「・・・そこなんだけどね」
「どうかしたのか?」
「あんまり事を大きくしたくないのよ。出来れば尾行とかは避けたいの」
「どうして?」
「最初に言われた事だけど、今回の一件は私の私情が絡み過ぎてる。
 だからそこまでするって言うのも・・・、正直、気が引けちゃうんだよね」
「俺達を私怨に付き合わせたくない、って事か?」
「うん、そんなとこ」
『水臭い事言わないで下さい!別にそんなの構いません!!』
「アキラさんの言う通りですよ」
「ありがとう。でもね、ここは甘える訳には行かないんだ。 
 一度こう言うのを許しちゃうと、私達のやってる事は私情を持ち込みやすくなっちゃう。
 まあ、もう既に持ち込んじゃってるけど・・・、最後の壁としてけじめをつけたいの」
「ま、確かに、今こうしてる時点で既に私情を絡み過ぎてるってのはあるからな。
 俺が最初にユキの頼みを断ったのもそこが一番の理由だし。
 今回だけは特別に・・・、って言うのを一度やっちまうと、『特別』は『特別』じゃなくなる。
 今後の為には、それくらいに留めた活動って言うのが良いのかも知れない」
「じゃあ・・・、ここで終わりにするって事ですか?後はユキさんが一人で?」
「それは無理だろうな。いくらここまで来れたとは言え、まだまだ調べる事が多過ぎる。
 その為にも一人じゃ厳しい筈だ。そうだろユキ?」
「そうだね。ここからは・・・、と言うよりここからも、本業の片手間程度でやる、って事で」
「分かりました」
『ユキさんがそうしたいのなら・・・』
「・・・で、そう決まったのは良いとして、ここからどうする?」
「とりあえず、鈴木華穂と山口優希子の日記が読みたいわね。二人とも『友人の友人まで』だし」
「だな。日記が読めれば相手がどんな人間かが見えて来る」
「じゃあ、またちょっと担当を決めましょうか」
「ハイ!」
『何ですか?』
「まずアキラは何か適当にキャラを作って、鈴木華穂と山口優希子の日記を読めるように
 鈴木華穂のマイミク、山口優希子のマイミクの誰かにマイミク申請をして」
「直接会った事が無くても構わないって人も多いからな。単純にマイミクを増やしたいだけとか」
「それと、引き続きフィン、ガッティの情報を集めてね」
『了解です!』
「次にマコトは、フィン、マッキー、ガッティのログイン状態をチェックして。
 アキラがやってた事の引き継ぎね。まあアラートを設定すれば簡単よ」
「分かりました!」
「ジュンは・・・、例の従業員二人が勤務しているかを確認すればそれで良いや」
「簡単だな」
「ジュンまで忙しくする訳にはいかないでしょ」
「なるほどね。ところでお前は?」
「私はガッティを調べるわ。フィンとマッキーは分かったけど、こいつがまだだからね」
「あの、ユキさん」
「ん?」
「それなら・・・、多分この『ニキティ』って人がガッティですよ」
「何!?」
「どれ?」
「この、山口優希子のマイミクのニキティって人です。プロフを見ると・・・」
「『treasure』ではガッティですが、mixiではニキティで行きます・・・。コイツだ!」
「ツイてるわね。もう見つかっちゃった」
「しかしコイツ、相当頭が悪そうだぞ・・・。由来はミキティからだって言ってやがる・・・」
「まあ、愉快な奴だこと」
「日記は・・・、ダメだな。コイツも『友人の友人まで』になってる」
「じゃあマコト、ちょっと追加。
 マコトもキャラを作って、ガッティのマイミクの誰かにマイミク申請をして」
「あれ?アキラさんのキャラじゃダメなんですか?」
「それだと一人の人間が三人に近付く目的で、ってバレる可能性があるからだ。
 二人までなら偶然で通るが、三人はちょっとな」
「じゃあ私は・・・、みんなの情報待ちってところかな。
 その分、みんなの分まで本業を頑張ります」
「お願いします」
『一生懸命やります!』
「と言う訳で・・・、今日は解散だね。お疲れ様」



「ただいまー」
「お帰り、憂樹」
「ただいま」
「あのさ・・・」
「ん?」
「ちょっと大事なお話があるのですが」
「・・・あら」

何だろう?
普通に話したい、とかじゃなくって大事な話だなんて。

「じゃあ私の部屋に来る?」
「うん、じゃあそうさせて」

元気が無い、とかじゃないな。むしろしっかりした顔をしてる。

「で、何でしょう。大事な話とは」
「あのさ・・・、今度ディズニーランド行かない?」
「え!?」

ディズニーランド!?

そりゃあ行きたいけど・・・。

「・・・何でまた急にそんな話になったの?」
「いや、気晴らしにさ」
「それは、まさとの、って事?」
「まあね」

・・・・・・。

言いたい事は分かるけど、何でディズニーランドなんだろう?

まさとは気晴らしをしたくって・・・、私とどこかに行きたいって事かな。
それならディズニーランドに行けば私も喜ぶ。そう考えれば筋は通るけど
かと言ってそれだけでも無いような・・・。

・・・!!

そうだ、マコトが言ってた!まさとは「パスポートを贈れば良い」って言ったって!

まさとは、私がマコトからパスポートを貰ったんだと思ってるんだ。
だから行く機会を自分から作ったんだろうな。

「・・・でもさ、ディズニーランドじゃ、まさとの気晴らしにはならないんじゃないの?」
「いや、良いんだ。とりあえず憂樹と一緒に行ければ」
「まさとが何を考えてるか、当ててあげようか。
 まず私とどこかに行くのが大前提で・・・、行くならディズニーランドにすれば
 私も喜ぶと思った。そうでしょ?」
「・・・はい」

ホント分かりやすいね、まさとは。

「で・・・、どうかな。行く?」
「良いよ。行こうか」
「ホント!?」

嬉しそうな顔するなあ。

でも・・・。

「ただし」
「え」
「ちょっと今、大事な仕事があってそれに集中したいの。
 だからそれが終わってからって事で良いかな」

そう・・・。

今の私は、鈴木華穂、山口優希子、そしてガッティを倒さないといけないんだ。
ジュン達にも手伝って貰っちゃってるし、ここでディズニーランドに行く余裕は無いんだよ・・・。

「・・・どれくらいかかるの?」
「分かんない。上手く行けば今週中には終わるけど
 手こずると来月までかかっても終わらないかも」
「そうなんだ・・・」

・・・ごめんね、まさと。

「まあ良いや。先になっただけなら終わるまで構わないよ。
 断られた訳じゃないんだし」
「お楽しみは後に取っておくって事で。まあ一番楽しみなのは私なんだけどね」
「はは、良かったよ。楽しみって言ってくれて」
「そりゃ楽しみですから」
「俺も楽しみだよ」

そうだね。

全ての決着をつけたら、一緒に行こう・・・。



「おはよー」
「・・・ユキ」
「ん?どうしたの?」
「アキラが来てるぜ。お前を待ってる」
「あら、珍しいわね。あの子が外に出て来るなんて」
「お前の御褒美が欲しくなったんだろ」
「あれ?マコトは?」
「アキラが怖いって、外勤に行っちまったよ」
「なるほどね。ま、しょうがないわよね。アキラは特に苦手だって言ってたし。
 で、どこにいるの?」
「休憩室にいる」
「じゃあ行って来ます」
「気をつけてな」
「・・・どう言う意味よ」
「そう言う意味だよ」



「ユキさん!!!」
「はぁい。久し振り」
「いやー、御会いしたかったです!!!」
「あはは、こっちに来ればいつでも会えるじゃない」
「ダメですよ!!ちゃんとした理由が無いと、会えた時のありがた味が薄れるじゃないですか!!
 理由をきちんと作ってから会う事に意味があるんです!!!」
「相変わらず熱いわねえ」

何だか、まさとを思い出すな・・・。ある意味、まさともこんなタイプだから。

「ところでそう言うって事は、理由が出来たって事なんでしょ?
 何か情報でも入ったの?」
「もちろんです!!これ見て下さい!!!」
「何これ?」
「ガッティの情報です!やっと入って来たんで、分かりやすくプリントしてみました!!」
「へー!それは嬉しいなあ。どれどれ・・・」

・・・・・・。

!!!

これ・・・!!!

「アキラ・・・、これ本当なの?」
「もちろんですよ!!どうですか?喜んで頂けましたか!?」

喜ぶも何も・・・。

「ありがとう!これはとびっきりの情報だわ・・・!!」
「そう言って貰えると俺も嬉しいです!!!」
「鈴木華穂と山口優希子のマイミクのマイミクへの申請は?」
「そっちはまだです・・・、すいません」
「ううん、この情報だけでも大変な前進よ」

後はこれをどう使うか、か・・・。

「それで、あの・・・」
「ん?」
「生意気言うようですけど・・・、御褒美なんか貰えると・・・」
「あ、ごめん。ちょっと情報が凄くって忘れてた。・・・今日は何が良いの?」
「頭を撫でてくれると嬉しいな、なんて・・・」
「それだけで良いの?」
「贅沢は言わない主義ですから!」

変なとこにこだわりがあるんだよね、この子・・・。

「じゃあ、ちょっと眼をつぶって」
「え?あ、はい」
「特別サービス。ハグしてあげる」
「・・・!!!」



「ただいま戻りました」
「お疲れ様ー」
「ジュンさん、報告書です」
「あいよ、お疲れさん」
「・・・あの、アキラさんいないですよね?」
「朝の時点で帰ったし、その後も来てないってメールに書いたじゃない」
「でもやっぱり怖くって・・・」
「うっとりした顔して帰ってったからな。余韻に浸って外なんか出ないだろ」
「・・・何したんですか?」
「頭を撫でて欲しいって言うから、サービスでハグしてあげただけよ」
「良い情報を持って来たから特別ボーナスみたいなもんだな」
「アキラさんって、変にストイックですよね・・・。それで満足するんですから」
「アイツの中ではユキは神格化されてるからだろ。手を出すなんて恐れ多い、ってとこさ」
「ところで良い情報って何ですか?」
「ああ、これよ。見てみる?」
「ハイ、それじゃあ。・・・え、これって!!」
「凄いでしょ?」
「これで一気にいけるじゃないですか!」
「まだね。鈴木華穂と山口優希子の情報がまだだし、ある意味ではそっちがメインなのよ。
 だから、そこが進展しなきゃこの情報も無駄になるの」
「そうですか・・・」
「ガッティのマイミクのマイミクへの申請はどう?」
「ちょっと待って下さい。えーっと・・・。
 あ!承認が来てますよ!!」
「本当か!?」
「ハイ!特に怪しまれてもいないみたいです」
「じゃ、後は・・・」

ピー

『アキラです!』
「噂をすれば何とやらだな。俺が出る。
 ・・・ジュンだ。どうした?」
『あの、ユキさんは!?』
「御挨拶だなオイ・・・」
「どうしたのアキラ?」
『それが・・・』
「ん?」
『来ました!マイミク承認、来ましたよ!』
「オッケー!これで鈴木華穂、山口優希子、そしてガッティの日記が見れるわ!!」



よし、順調だ!

もうこの三人は、射程距離内にいる・・・!!



つづく
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