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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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「御久し振りですね、ジュンさん」
「ああ・・・、久し振りだな」
「カオル・・・、アンタ何しに来たのよ?
 挨拶の為だけにマコトを脅してここに来た訳じゃないんでしょ?」
「だってしょうがないじゃないですか。僕、ここのパスカードは持ってないんですから」
「だから何でかって聞いてるのよ!」
「宣戦布告・・・、ですかね」
「何!?」
「ユキさん達がこっちに来てる事は分かりましたし
 事務所の場所も分かりました。
 ですから・・・、正式に宣戦布告をしに来たんです」
「アンタ・・・、何企んでるの?」
「あれ?分かってなかったんですか?ユキさんならとっくに気付いてると思ってたんですけど」
「・・・アンタみたいなタイプは全く行動が読めないのよ」
「じゃあ、教えてあげます。
 僕は・・・、ここを潰そうと思ってるんです」
「な・・・!!」

ここを・・・、潰す!?

「お前、正気か・・・!?
 そんな事、出来ると本気で思ってるのか!?」
「思ってますよ。全部は無理ですけど、ここだけなら何とかなるでしょう。
 何らかの方法で稼動出来なくすればそれで良いんですから」
「お前はいつまでそんな事言ってるんだ!!
 本当に何も分かってねえし、ずっと分からないままだな・・・!!」
「分かりませんね。僕には」
「で・・・?具体的にどうやって潰そうと思ってるのよ?」
「それは内緒です。ただ・・・」
「?」
「ユキさん達の方から、ここの存続を賭けて僕と勝負しようと言い出す。
 そう言う展開に持って行ってあげますよ」
「何だと!?俺達が存続を賭けて勝負しようと言い出す!?」
「それでアンタが勝てば・・・、ここは活動停止になる。
 つまり潰す事が出来る。そう言いたい訳?」
「そう言う事です」
「お前、しばらく会わない内に頭が悪くなったな・・・。
 俺達がそんな事を言い出すと思ってるのか?」
「ええ、思ってます」
「何!?」
「ジュンさんは無理でしょうけど・・・
 ユキさん、あなたなら絶対にそう言い出す。断言出来ます。
 僕にはそれだけの策があるんですよ」
「それはまた・・・、くだらない事に時間を費やしたもんね。
 そんなモノを考えるだなんて」
「価値観なんてそんなもんですよ。人によって違う。
 ユキさんには無駄に見えるでしょうが僕にとっては非常に有意義なモノです。
 それが僕とユキさんの違いなんですよ。
 だからこそ、ユキさんはそうやってのうのうと生きていられる」
「・・・!!!」
「いい加減にしろカオル!!!」
「はは、怖いですね。じゃあ僕はもう帰りますよ。用件はもう済みましたし。
 マコトさん、怖がらせてごめんなさい」
「ヒッ・・・」
「・・・カオル。ちょっと質問に答えなさい」
「何ですか?」
「アンタ、こないだディズニーランドにいたけど
 あれ、偶然じゃなくて私を狙ったんでしょ?」
「ええ、そうですよ」
「・・・!」

やっぱり・・・!

「どうやって突き止めたのよ?私がディズニーランドに行くって」
「簡単な事です。入園の時、チケットを扱うキャストがいるでしょう?」
「・・・ワールドバザールキャストね」
「僕の知り合いが、そこで働いてるんですよ」
「・・・!!」
「なるほど・・・?そいつにユキが来るかどうか見張らせて
 いざ来たらお前に連絡、って訳か」
「・・・それはおかしいわよ」
「え?どう言う事だ?」
「だって私は、こないだの火曜日以外にも何度か行ってるのよ?
 それならアンタは何度もチャンスがあった筈なのに何であの日に来たの?
 随分と時間がかかってるわね?」
「ええ、何度か情報が入って来ましたよ。
 ですが実際に会いに行くには、まだ情報が足りなかったんです」
「情報?」
「ユキさん達が、現在どこを拠点にしているかと言う点です。
 東京か、千葉か、神奈川か、それ以外か。
 そして具体的にどの辺りの地域なのか。そこが知りたかったんです」
「で?そこも分かったから狙って来たって訳ね?
 それはどうやって調べたの?」
「ユキさん達、この前TCCのイベントに行きましたよね?」
「・・・!!」

ガッティ達と対峙した時・・・!!!

「僕は『treasure』は、あんまりやってなかったですけど
 一応知り合いはいましてね。
 その人は毎回TCCのイベントには行ってるんで
 ここでもユキさん達が来たら教えてくれと頼んでおいたんです。
 そして・・・、高山さんからユキさん達の事を聞きました」
「何・・・?」
「高山さんから・・・!?あ・・・!!」
「ユキさん達、久し振りに会ったんで最近の活動の事を話したそうですね?
 おかげで高山さんから色々と聞き出せましたよ」

失敗した・・・!高山さんに口止めしておくべきだった・・・!!

「・・・なるほどね。拠点を突き止めてディズニーランドに来た事も分かった。
 だからあの日、わざわざ来たのね」
「はい、そうです」
「よく分かったわ。アンタが本気だって事が。そして未だに変わってないって事が・・・!」
「分かってくれて嬉しいですよ。あはは」
「それからもう一つ」
「今度は何です?」
「アンタ、まさとにまで接触したらしいわね?」
「ああ、工藤さんですか。ええ、会いましたよ」
「私の過去を話してあげようか、なんて持ちかけたんだって?」
「そうです。断られましたけど。
 と言うか本当にちゃんと話したんですね。今時珍しい人ですよね」
「そんな事をして何を狙ってたの?私とまさとを離れさせる為?」
「まあ、そんなとこです」

やっぱりそうだったのか・・・!!

「あいにくだったわね。
 まさとはそんな卑怯な策に流されるような人じゃないのよ」
「へー?随分信用してるんですね?」
「・・・まあね」
「工藤さんも言ってましたよ。ユキさんを信用してるって」
「・・・・・・」

まさと・・・。

「ま、そうあってくれた方が僕としてはありがたいんですけど」
「え!?」
「いえ、何でもありません。こっちの話です」
「・・・?」
「帰って良いですか?」
「・・・良いわよ。
 ただし今度来る時は、普通にインターホンを鳴らしなさい。
 またマコトを泣かせたら承知しないわよ!」
「出来れば、もう来て欲しくないけどな・・・」
「はいはい。それでは。また御会いしましょう」



「ごめんなさい・・・。私、カオルさんに迫られて・・・
 怖くって・・・、断れなくって・・・。連れて来ちゃいました・・・」
「ああ・・・。気にしなくて良いからもう泣くな」
「謝らなきゃいけないのは私達よ・・・。
 カオルがマコトを狙うって、もっと早く気付いてれば・・・」
「・・・だな。
 まさとさんの次は、当然俺達だが可能性が高い・・・
 いや、可能性がゼロじゃないのはマコトだけなんだから
 気付ける要素はあった筈なんだ。そこを見落としてた・・・」
「マコトが男性恐怖症だってのを忘れちゃってたからでしょうね。
 私もジュンも、すっかり慣れちゃってそこを忘れてた・・・!」
「注意するように呼び掛けた時点で安心しちまったんだな。
 いくら注意しても、直接来られたら怖がってどうにもならなくなるのに
 そこを見落としてたんだ・・・。
 こりゃ、気合いを入れ直さないといけないな。
 このままじゃカオルに足元をすくわれかねないぞ」
「そうね・・・。アイツも本気みたいだし・・・」

どんな策を立てたのか分からないけど・・・。
負ける訳にはいかない!!

「グス・・・」
「・・・マコト。今日は帰って良いよ」
「ああ。それじゃ仕事にならないだろ」
「いえ・・・、やります・・・」
「え!?」
「悔しいんです・・・、何も出来なくて言いなりになったのが・・・。
 このまま帰ったらますます自己嫌悪になりそうで・・・」
「・・・へえ?根性あるな?」
「分かった。でも無理はしちゃ駄目だよ?」
「はい・・・!」



カオル・・・。

アンタの宣戦布告、確かに受け取ったわよ!!

そっちがそう来るなら、こっちも全力で迎え撃ってやる・・・!!!



つづく(次回から、まさとサイドの話に戻ります)



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