様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「へー、じゃあ仲直り出来たんですね?」
「まあね。藤井さんのアドバイスが大分役に立ったよ」
「いやー、お役に立てて良かったっすよ!」
「特にあれだね。謝っちゃいけないって言うのは大きかった。
謝ってたら、確実に自己嫌悪にさせてたよ」
泣き出しそうな顔してたからな、憂樹・・・。
もし俺が謝ってたら、確実に泣かせてただろう。
「でも工藤さんって、何で自分から謝ろうとしたんですか?」
「え?」
「だって、心当たりは無いし何もしてないのにキレられたんですよね?
普通の人なら怒るとこですよ」
「ああ・・・、それは・・・」
「そんなにその人の事が好きなんですか?」
「・・・恥ずかしいけど、それはあるよ。ただ」
「ただ?」
「情けないけど、嫌われたくなかったんだよね。
凄く好きになっちゃったから・・・、嫌われたくないと」
「あー、相当惚れ込んでるんですね工藤さんは」
「あははははははは」
「笑ってごまかしても顔は赤いですよ」
「・・・やっぱり?」
どうしてこんなに簡単に顔に出るのかなあ、俺は・・・。
「ただ、それで弱くなっちゃうってのが自分でも情けなくってさ」
「そこは良いんじゃないですか?好きになっちゃえばそういうもんですよ。
私も彼氏につい甘くなるって言うか弱くなっちゃう事ありますし」
「そうなんだ」
「工藤さんは、前に付き合った人でそんな経験ありませんでした?」
「あー・・・、それは・・・。
うん、あった。そう言えばあったなあ」
うっかり「いや、彼女を作った事が無いから」と言う所だった。
危ない危ない。それは禁句だ。
「まあ好きな人の前では弱くても良いじゃないですか。
強くあるべき時に強くあれれば」
「ほほう・・・」
なかなかカッコ良い事を言うなあ。憂樹みたいだ。
これも経験者ならではの強みってやつか。
「私の理想なんですけどね」
「理想論かい!!」
「あれ、不服ですか?」
「・・・いや、俺もその通りだと思うから不満とかじゃ無いです」
「あはは、良かったです」
何か面白いな、藤井さんは。
少しはネタのようなモノも言える人間を目指してるんだけど
一緒に話してるとその辺りが磨かれそうで、願ったり叶ったりだ。
「じゃあ、お疲れ様でした!」
「お疲れー」
さて。
家に帰って、今日こそ憂樹と話でも・・・
「こんばんわ」
・・・!!!
「どうも。お久し振りですね」
「な・・・!!」
秋山・・・!!!
「何でここに・・・?」
「いえ、偶然ですよ。ちょうど仕事の帰りです」
「・・・・・・」
こいつの言ってる事は信用出来ない。
どこまで本当なのか全く分からないからな・・・。
「今の人、誰ですか?随分親し気でしたけど」
「バイト先の同僚ですよ。って、見てたんですか?趣味悪いですよ」
「そりゃあ、あんなに楽し気、親し気に話しながら歩いてれば
工藤さんを知らない人でも目につきますよ」
「・・・すいません」
くそ、正論だ。
「で、何か用ですか?」
「いえ、ただ見掛けたから挨拶しただけです」
「・・・そうですか。じゃあ俺も疲れてますし早く帰りたいんでこれで」
「ああ、工藤さん」
「何ですか?」
「工藤さんのおかげで、良いモノが手に入りました。
90%だったモノが100%になりましたよ」
「・・・は??どう言う意味ですか??」
「いずれ分かりますよ。とりあえずお礼が言いたかったんです。
じゃあ、僕もこれで」
「・・・・・・」
何なんだ・・・?秋山は何を手に入れたって言うんだ?
動揺を誘うハッタリかも知れないけど
あんなのじゃ動揺なんて誘いようも無いような気がするんだけど・・・。
まあ良いか。気にしないでおこう。
俺もペースを乱されたらいい迷惑だからな・・・。
つづく
↓宜しければ押してやって下さい
「まあね。藤井さんのアドバイスが大分役に立ったよ」
「いやー、お役に立てて良かったっすよ!」
「特にあれだね。謝っちゃいけないって言うのは大きかった。
謝ってたら、確実に自己嫌悪にさせてたよ」
泣き出しそうな顔してたからな、憂樹・・・。
もし俺が謝ってたら、確実に泣かせてただろう。
「でも工藤さんって、何で自分から謝ろうとしたんですか?」
「え?」
「だって、心当たりは無いし何もしてないのにキレられたんですよね?
普通の人なら怒るとこですよ」
「ああ・・・、それは・・・」
「そんなにその人の事が好きなんですか?」
「・・・恥ずかしいけど、それはあるよ。ただ」
「ただ?」
「情けないけど、嫌われたくなかったんだよね。
凄く好きになっちゃったから・・・、嫌われたくないと」
「あー、相当惚れ込んでるんですね工藤さんは」
「あははははははは」
「笑ってごまかしても顔は赤いですよ」
「・・・やっぱり?」
どうしてこんなに簡単に顔に出るのかなあ、俺は・・・。
「ただ、それで弱くなっちゃうってのが自分でも情けなくってさ」
「そこは良いんじゃないですか?好きになっちゃえばそういうもんですよ。
私も彼氏につい甘くなるって言うか弱くなっちゃう事ありますし」
「そうなんだ」
「工藤さんは、前に付き合った人でそんな経験ありませんでした?」
「あー・・・、それは・・・。
うん、あった。そう言えばあったなあ」
うっかり「いや、彼女を作った事が無いから」と言う所だった。
危ない危ない。それは禁句だ。
「まあ好きな人の前では弱くても良いじゃないですか。
強くあるべき時に強くあれれば」
「ほほう・・・」
なかなかカッコ良い事を言うなあ。憂樹みたいだ。
これも経験者ならではの強みってやつか。
「私の理想なんですけどね」
「理想論かい!!」
「あれ、不服ですか?」
「・・・いや、俺もその通りだと思うから不満とかじゃ無いです」
「あはは、良かったです」
何か面白いな、藤井さんは。
少しはネタのようなモノも言える人間を目指してるんだけど
一緒に話してるとその辺りが磨かれそうで、願ったり叶ったりだ。
「じゃあ、お疲れ様でした!」
「お疲れー」
さて。
家に帰って、今日こそ憂樹と話でも・・・
「こんばんわ」
・・・!!!
「どうも。お久し振りですね」
「な・・・!!」
秋山・・・!!!
「何でここに・・・?」
「いえ、偶然ですよ。ちょうど仕事の帰りです」
「・・・・・・」
こいつの言ってる事は信用出来ない。
どこまで本当なのか全く分からないからな・・・。
「今の人、誰ですか?随分親し気でしたけど」
「バイト先の同僚ですよ。って、見てたんですか?趣味悪いですよ」
「そりゃあ、あんなに楽し気、親し気に話しながら歩いてれば
工藤さんを知らない人でも目につきますよ」
「・・・すいません」
くそ、正論だ。
「で、何か用ですか?」
「いえ、ただ見掛けたから挨拶しただけです」
「・・・そうですか。じゃあ俺も疲れてますし早く帰りたいんでこれで」
「ああ、工藤さん」
「何ですか?」
「工藤さんのおかげで、良いモノが手に入りました。
90%だったモノが100%になりましたよ」
「・・・は??どう言う意味ですか??」
「いずれ分かりますよ。とりあえずお礼が言いたかったんです。
じゃあ、僕もこれで」
「・・・・・・」
何なんだ・・・?秋山は何を手に入れたって言うんだ?
動揺を誘うハッタリかも知れないけど
あんなのじゃ動揺なんて誘いようも無いような気がするんだけど・・・。
まあ良いか。気にしないでおこう。
俺もペースを乱されたらいい迷惑だからな・・・。
つづく
↓宜しければ押してやって下さい
PR
この記事にコメントする