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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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憂樹はしばらく泣き続けていた。

一体何があったのか全く分からない。だから何も言ってやれない・・・。

・・・とりあえず、泣きたいのであれば泣かせてあげよう。
俺の胸で泣きたいと言うなら、憂樹の望むままに。



どれくらい経ったか分からないけど
ようやく憂樹は泣き止んだ。

「ありがとう・・・。やっと落ち着いたよ」

憂樹は目を真っ赤にしている上に、かなり泣き疲れた様子だった。

「いや・・・、落ち着いてくれたなら良かったけど」

・・・・・・。

「ねえ・・・、どうして泣いてたの?」
「え・・・」
「憂樹が泣いてるのを見るのは初めてって訳じゃないけど・・・
 そんなに大泣きするなんて、よっぽどの事があったんじゃないの?」
「・・・まあ、そうだね」
「俺でよければ話を聞くけど・・・」
「・・・・・・」

憂樹はしばらく迷ってるようだった。

俺なんかじゃ力になれないのは分かってるけど・・・
せめて聞くくらいは出来る。

「じゃあ・・・、後で話すから聞いてくれるかな」
「うん、もちろん」

良かった。少しは力になれそうだ。



それから大分時間が経ったけど
憂樹は全く話をしようとしなかった。

夕飯を食べ、風呂に入り、もう寝るだけ、という所まで来たけど・・・。

今日は話したくないのかな。

まあ、それならそれで構わない。別に問い詰めようとかじゃないんだし
憂樹が話したい時に話してくれればそれで良いんだから。



コンコン



ん?



「まさと・・・。私だけど・・・」
「え?あ、ああ、今開けるよ」

まあ良いか、と思った途端にが来たのでかなり驚いてしまった。

「入って良い?」
「もちろん」

こうして来たと言う事は、話したくなったのかな。
話を聞きたい、という訳では無く、憂樹の力になりたいという方が大きかった。

「さっきは・・・、ごめんね。いきなり大泣きしちゃって」
「いやいや。別に気にしてないから」
「それで・・・、話を聞いてくれるって言ったよね」
「うん」
「・・・・・・。
 まさとには、話さなきゃいけない事だし・・・」
「え?」

話さなきゃいけない事?
俺に何か関係があるのかな?

「あのね・・・」
「うん」



憂樹は、何故か大分迷っているみたいで
なかなか話し始められずにいた。



しかし・・・。



まさかこの話が・・・、ここまで大変な事だったなんて・・・。



「私ね・・・、この家を出なきゃいけなくなっちゃったんだ」
「え・・・?」

家を・・・出る・・・!?



「え・・・、ちょっと待ってよ・・・。
 家を出るってどういう意味!?」
「仕事の関係でね・・・。ここからじゃ通えないから引っ越さないといけないんだよ・・・」
「そん・・・な・・・」



俺は・・・、頭が真っ白になって・・・。



しばらく何も考えられなかった・・・。



つづく



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