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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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俺は6時過ぎに目が覚めた。
寝たのは何時頃だっけ。8時半くらいだったから・・・。
9時間以上は寝てた事になる。よく寝たもんだ。

母さんはまだ起きてない。
当たり前だ。この家が動き出すのは8時過ぎくらいなんだから。

そう思いつつ、台所に向かった。
喉が渇いていたから水が飲みたかった。

「おはよう、まさと」
「ゆ・・・憂樹!」

台所には憂樹がいた。
そう言えば昨夜、6時に起きたら、って話をしてた。
あれって毎朝の事だったのか・・・。

「お・・・おはよう」
「どう?眠れた?」
「うん。それより・・・憂樹って毎朝6時に起きてるの?」
「そうだよ」
「朝飯は?」
「牛乳とか飲んでるから。
 おばさんが作り始めたら私も手伝うし一緒に食べるけどね。
 昨日はそうだったんだよ。気付かなかった?」
「いや・・・全然」

そう言えば、昨日の朝に朝飯を食べに来たら既に憂樹が座ってた。
別に何も感じなかったけど・・・、そんな事があったのか。

「ねえ、せっかく早起きしたんだしちょっと話さない?」
「え?良いの?」
「良いよ。・・・って、まさと、お風呂入って来たら?
 昨日入らないで寝たんでしょ?」
「あ、そうだ。あのまま寝たから」
「じゃあ部屋で待ってるからさ。入って来なよ」
「・・・すぐ出るから」
「別に良いのに」

憂樹は笑ってたけど
俺は話が出来るのなら今すぐにでもと言う気分だった。
本当は風呂に入ってる時間さえ惜しかったけど
そういう訳にもいかないだろう。

「お待たせ」
「・・・早いこと」

10分もかかってなかったと思う。
手早く髪や身体を洗い、急いで憂樹の部屋に来た。

「まあ、座りなよ」
「・・・うん」

だんだん緊張して来た。さて、これから何が始まるんだ。

「えーっと・・・。何から話せば良い?」
「え・・・」

ちょっと拍子抜けした。
てっきり何か用意してくれてるんだと思ってたのに。

「何からって言われても・・・」
「間単に強くなるには、って言われてもね・・・、難しいんだよ。
 昨日も言ったけど教えるの苦手だし
 教えてすぐどうにかなるってものじゃないし」

・・・確かに。
よく考えたら俺もかなり難しい事を頼んでいる。


「・・・じゃあ、いきなりだけどちょっと反則技を使っちゃおうかな」
「反則技!?」
「話をさせて、相手の本心とかを吐き出させるの。
 洗いざらい聞く事になるから、あんまりやりたくないんだけどね」
「本心を?」
「何で強くなりたいのかって所を聞きたいの」
「・・・ああ」
「で、質問は・・・今言ったけど
 何で強くなりたいって思い始めたの?」
「・・・それは・・・」
「今日は話したくないなら話さなくて良い・・・、なんて言わないよ。
 そういう本音を聞かないと話が前に進まないんだから」
「・・・そうだよな」

確かにそうだ。
ここで話さない事には・・・俺も前に進めない気がする。

「理由は・・・失恋したからかな」
「・・・失恋したんだ」
「うん・・・」

さすがに憂樹も少し驚いたようだ。

「それはいつ?」
「おととい」
「おととい!?・・・私が着く前って事?」
「まあね。フラれて・・・その後に憂樹を迎えに行ったんだよ」
「そうだったんだ。で、フラれた理由は?」
「・・・馬が合わない、って言われた」
「そんだけ?」
「あなたは・・・退屈な人だからって言われたよ」
「・・・!ああ・・・」

憂樹は何かに気付いた様子だった。
さすがに勘が良い。

「だからあの時、泣き出したんだ。

 フラれた時に言われた言葉を私が言ったから」
「・・・まあね」
「退屈な人間って言われた理由は?」
「何だろう・・・。
 俺は向こうを楽しませようと色々してたんだけど・・・。
 趣味が合わなかったのかな」
「相手ってどんな子?」
「結構、オシャレな子でさ。でも嫌味の無い気さくな子だった」
「どうやって知り合ったの?」
「大学で一緒の講議受けてたから」
「あ、そうか。まさとって大学生だったんだっけ」
「そうだよ」

・・・忘れてたのか。珍しい。

「講議で一緒だから知り合って・・・親しくなったって事?」
「まあ、そんなとこ」
「じゃあ、最初は友達だったんだ」
「うん。自分で言うのもアレだけど・・・
 それなりに親しかったんだよ」
「友達だったのが、だんだん恋愛感情に発展して・・・、告白したと」
「そうだね」
「で、フラれたと」
「・・・そう」

なかなか容赦が無い。
さすがに本気になって聞いて来ているという事か。

「そうそう、名前は?」
「・・・佐藤亜矢子」
「亜矢子さんは告白されてすぐにまさとをフッたの?」
「いや、断る理由は無いけど、付き合う理由も無いから困ってて・・・」
「ああ、単なる友達としか見てなかったって事ね」
「・・・そうだろうね」
「で?」
「しばらくの間、様子を見させてくれって。
 付き合うかどうか、考えるから」
「どのくらい?」
「一ヶ月くらいかな」
「その間、まさとと話とかしてたの?」
「してたよ。今まで通り」
「まさとと亜矢子さんは、どのくらい親しかったの?」
「お互い、呼び捨てで呼び合ってたし、一緒に遊びにも行ったよ」
「亜矢子さんも『まさと』って呼んでたの?」
「いや・・・呼んでない」
「ああ、やっぱりね」
「え!?」
「もし呼んでたら・・・
 私にそんな呼び方させないだろうなって思ったの」
「う・・・」

確かに。亜矢子にそう呼ばれてたら
もう誰からも『まさと』なんて呼ばれたくないと思ってたかも知れない。

「まあ、亜矢子にも『まさと』って呼んでって頼んだけど・・・。
 付き合う事になったら呼んであげるって事になって」
「結局呼ばれず終いになっちゃったんだ」
「うん・・・」
「大体話が読めて来たよ。
 つまりまさとは、亜矢子さんの心を動かせなかったのが悔しいんだ。
 だから強くなりたいんだ」
「・・・そういう事になるのかな」
「それは亜矢子さんを見返す為?」
「違う。単純に・・・自分の無力さを痛感したからだよ」
「なるほどね。結構前向きじゃない」
「え?」
「失恋を反省材料にして、自分を変えようなんてなかなか思えないよ。
 そういう意味では凄く前向きだと思う。
 まあ同じ事言われて泣き出すのは、過去にこだわり過ぎって思うけど」
「・・・確かにね。俺もそれは思ったよ」
「うーん、じゃあ・・・今度は違う方向から話してみようか」



今度は何だろう。
憂樹の質問で、自分で蓋をしてしまったモノまでも

開いて出て来るような気がする。

そしてそれらが全て出て来た時・・・、今後の方向性が決まる。

そんな気がしていた。



つづく



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