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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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「なあ、憂樹」
「ん?」
「何か・・・、質問の仕方とかが手慣れた感じだけど・・・
 よく相談に乗ったりしてたの?」
「まあ、そこそこね。強くなるにはどうしたら、ってのは初めてだけど」
「・・・すいません」

単純に考えれば高校の時から相談に乗ってた事になる。
本当に・・・俺よりはるかに『濃い』人生を送って来たらしい。

「さて、質問の続き。私みたいに強くなりたいって言ってたけど・・・
 具体的にはどういう所を見てそう思ったのかな」
「いや・・・、いろんな所に徹底してるとことか」
「履歴消してる事とか?」
「うん」
「あ、そうだ。ちょっと私のパソコン見てみる?」
「憂樹の?」
「そう。どうせなら私がどれだけやってるのか教えてあげる」

そう言うと、憂樹はパソコンの電源を入れた。
パスワードを入れて下さいと出て来る。

「ちょっと後ろ向いて」
「はい」

俺が後ろを向くと、憂樹はキーを叩く。
やけに音が多い気がする。

「こっち向いて良いよ」
「はいはい」
「これが私のパソコンにかけてあるパスだよ。
 まあ何て打ってるかは見えないけど」
「これ・・・何文字あるんだ!?」
「24文字」
「24!?何でそんな多いの?」
「言ったじゃん。パスを複雑にしてるからだよ。
 しかもこのパスは、規則性とかが全く無い
 意味不明の言葉で出来てるの。
 どう言う意味だか分かる?」
「・・・いや」
「普通、パスとかって何か既存の言葉にするでしょ?例えば名前とか」
「ああ、『masato』みたいに」
「そう。でも私は、そういう事をやってないの。
 『azvwl2pa・・・』みたいにちょっと見たら
 適当に並べただけじゃないかって感じのモノにしてるんだ」
「そんなの・・・どうやって覚えてるの?」
「秘密」
「・・・秘密なんだ」
「で、これでやると・・・」

パソコンが動き出した。
確かにこれを盗み見るのは相当難しそうだ。

「もう一つ面白い物を見せてあげる」

そう言うと、インターネットのブラウザを出した。
スタートページは某検索サイトになっている。

「ブックマーク見てみなよ」
「ブックマーク?」

言われた通り、ブックマークを開いてみると・・・。

「あれ?何も登録されてないじゃん」
「そう。してないの」
「何で?」
「考えてごらん」
「・・・・・・」

ブックマークを何も登録しない理由・・・?
何だそりゃ・・・??

「・・・分かんない」
「分かんないの?私が前に言った事を思い出してみなよ」

憂樹が・・・、前に言った事・・・?

「あ!何を見てるかバレないようにだ!」
「正解。登録してあるブックマークで普段見てるサイトが分かるでしょ。
 そう言うのを防ぐ為に登録してないの」
「履歴、見て良いかな?」
「良いよ」

当然のように、履歴が消してある。

「普段ネット見る時に不便じゃないの?」
「そうでも無いよ。最近は検索すれば大概のサイトは出て来るからね。
 だから検索サイトだけあれば大丈夫なの」
「これさ・・・、何でここまでするの?
 正直、やり過ぎって気もするんだけど」
「徹底する癖をつける為かな」
「癖?」
「確かにやり過ぎだと思うよ。自分でもね。
 でも、いろんな事で徹底するようになれば
 何かする時に手を抜いたりしない、手を抜けないようになるじゃない。
 そういう癖をつける事で全てに対して甘さが抜ける。
 私はそう思ってるんだ」
「厳しいな・・・」
「まさともやってみる?大変だし面倒だけどね」
「・・・後でやっておく」

甘さを捨てる、か。
大変そうだけどやるしかない。苦労は覚悟の上だ。

「質問に戻ろうか。
 ・・・じゃあ強くなれたとして、その後にどうする気なの?」
「その後どうする・・・って?」
「嫌な言い方するけど、強くなったとしても
 亜矢子さんと付き合える訳じゃないし
 誰か別の子と付き合えるって保証がつく訳じゃないんだよ」
「・・・それは分かってるさ」
「じゃあ、何の為に強くなるの?ただの自己満足?」

自己満足・・・。

「確かに自己満足だけなのかも知れないけど・・・。
 今の俺は、人として明らかに薄っぺらいって言うか
 足りない物が多過ぎると思うんだ。
 そういうのを埋められれば、何か見えて来るような気がして」
「何かって?」
「それは分かんないよ。これから進むべき道とか、いろいろかな」
「私に強くなる方法を学んだとしても
 その足りない物って言うのを埋められるとは限らないんだよ」
「・・・だろうね」
「それでも良いの?私に教わる事が正解かどうかは分からないよ」
「憂樹は・・・やっぱり教えたくないのか?」
「そういう事を言ってるんじゃないの。まさとの意志を聞いてるの」

・・・怒られた。

「・・・ごめん」
「で、答えは?」
「正解じゃないかも知れないけど・・・選択肢の一つではあると思う。
 それなら俺は、この選択肢を選ぶよ」
「ふーん。決意は固いみたいだね」
「まあ・・・、今回ほど無力さを痛感した事は無かったから」
「へえ。よっぽど好きだったんだね。亜矢子さんの事」
「・・・まあね」
「顔、赤いよ」
「え!」

確かに顔が熱い。
うわ、恥ずかしい。

「まあ、とりあえず・・・まさとが思ってる事は分かりました」
「そうなの?」
「とりあえず、ね。まだいろいろ知りたい所もあるけど・・・
 それはだんだんに、って事で」
「分かった」
「じゃあ、最初のアドバイスとしては・・・。私の真似をする事、かな」
「憂樹の真似?」
「いろんな事に対して徹底する癖をつける事。
 さっき言ったけど、それをやれば甘さは消せると思う。
 徹底の仕方は特にどうこう言わないから
 いろんな事に対してやり過ぎってくらいやる事」
「はい」
「どう?最初の時点でもう私が普通じゃないって分かったでしょ」
「まあ、普通では・・・無いよな。失礼な言い方だけど」
「別に良いよ、その通りだから。
 でもね。甘い人間が強くなるって言うのは大変なんだよ。
 こんな強さで良いのか、って自分でも思う時があるけどね。
 でも私は強くなれて良かったって思ってる。
 それなら・・・こういう強さもアリかなって思えるんだ。
 結局、迷って答えを出して、また迷って答えを出して・・・。
 それの繰り返し。私だってまだまだなんだよ」
「憂樹も・・・、弱い人間だったって事?」
「そりゃあね。最初から強い人間なんていないでしょ」
「そうだけど」

じゃあ憂樹は・・・、どうやって強くなったんだろう。
誰に生き方を教わったんだろう。
自分で答えを見つけたって事なのか・・・?

「じゃあ、そんな訳です。
 もう8時だし、おばさんそろそろ起きるだろうから
 手伝いに行って来るね」
「あ、俺も行くよ」
「続きはまた後で」
「分かりました」



いきなり、かなり内容の濃い話をした気分だ。

でもそれだけで随分と勉強になったようにも思える。

俺の選択は・・・、間違ってないよな。



つづく



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