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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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『treasure』。

トレジャーハンターになり、世界中の宝物を探すと言う
シンプルな設定だけど大人気のネットゲームだ。
モンスターとの戦闘はもちろん、謎解きがあったり限定イベントがあったり
話題になってるのを何度も見た事がある。

無料だし、登録も簡単なので俺もすぐに参加出来そうだ。

まず、基本職業の選択だ。
これを何にするかで、ゲームの進め方が大きく変わって来る。

「憂樹って、職業は何にしてるの?」
「シーフだよ」
「シーフ!?」

盗賊じゃないか。
謎解きのイベント時とかにはかなり有利なキャラらしい。
ある意味、一番このゲームに向いてる職業ではあるが・・・。

「シーフだと戦闘の時に不利なんじゃないの?」
「レベルを上げれば何とかなるじゃん」
「まあ、そりゃそうだけど」

敢えて難しいキャラを選ぶ、か。憂樹らしいな。
さて、俺は何にしようかな。

「ウォーリアかな、やっぱり」
「戦士じゃない」
「一番バランスタイプだろ」
「それだと戦闘重視キャラになるよ」
「良いんだよ、強くなれば宝も見つけ易いし」
「堅実派だね」
「・・・悪かったね」

他にも、魔法使い、商人、エルフなどがあるけど
俺はどうも冒険が出来ない。手堅いキャラで行きたくなってしまう。

「エルフなんか面白いのに」
「エルフって、最初は人間の街に入れないってあるじゃないか!」
「そう。レベルを上げると人間の姿になれるスキルを覚えるんだけど
 それを覚えないと入れないんだよ」
「それまでどうやって休んだりするのさ」
「エルフの里に帰るしか無いの。人間だと街がいろんな所にあるけど
 これは一つしか無いからね。下手に離れるとヤバイよ」
「・・・そりゃまた難易度の高いキャラだね」
「でも、レベルを上げた時の強さはずば抜けてるよ。
 人間と比べると、同じレベルでも数段強いもん」
「いや・・・、俺はウォーリアで良いや」

うん、堅実的に行こう。

「よし登録完了と。早速、冒険開始だ」
「おめでとう。『treasure』デビューだね」

ちょっと嬉しくなって来たしドキドキして来た。
こんな感じは久し振りだ。

「さて、と・・・」

うーむ。

どうやって進めるべきなのかな。
いきなり宝を探しに行って良いんだろうか。

「ねえ、憂樹」
「ん?」
「これ、どうするべきなの・・・?」
「好きなように進めれば良いじゃない」
「そうだね・・・」

やっぱりか。
あんまりアドバイスは貰えないんだな。

「こう言うのはね、『習うより慣れろ』なんだよ」
「習うより慣れろ?」
「あれこれ教えて貰うよりも、自分でやった方が色々覚えるの。
 まさとだってゲーマーなら、それは分かるでしょ?」
「・・・うん」

そう言われればそうだ。
俺は説明書は基本的な操作を覚える程度にしか読んでない。
後はやりながら覚えるってパターンだ。

「よし、じゃあここからは俺一人でやるよ」
「へえ。大丈夫なの?」
「大丈夫だよ」
「じゃあ私も自分のやつ進めようかな。どこかで会っても教えないからね」
「・・・構わないさ」

そうだろうと思った。

とりあえず俺は、最初の街で情報を集めまくった。

「あ、なるほどね。一人で宝探しに行く手もあるけど
 パーティーを組む手もあるのか」

街の役場で情報を登録しておけば誘いが来るかも、か。
よし、一人より複数の人でやった方が楽しいな。登録しとこう。

誘いが来るまでは・・・、弱い敵と戦ってレベル上げでもするか。

最初はレベル上げに専念するのがRPGの鉄則だからな。



「う、こんな最初のエリアなのに敵が強いな・・・」

俺が戦闘システムに慣れてないせいか?
いや、明らかに敵のレベルが高いぞこれは。

まずい、やられそうだ・・・。

その時、他のパーティーが助けに来てくれた。
強い。一瞬で全滅させてしまった・・・。

・・・お礼、言わなきゃ。

「『ありがとうございました。助かりました』と」
『初めてですか?』
「『はい、そうなんです』」
『湖の周辺は危ないですよ。ここは後でイベントがあるんですけど
 その関係で急激に敵が強くなるんです』
「『知りませんでした。ご忠告、感謝します』」
『頑張って下さいね。それじゃ、またどこかで』
「『ありがとうございました』」

そう言って、パーティーは去って行った。
いやー、良い人達だ。

あれ?このパーティー、シーフがいるぞ?

まさか・・・。

俺は憂樹の部屋に向かった。

「ねえ、憂・・・」
『え?だって、あれだと上手く行かないんだもん。
 それに・・・』

電話中らしい。

いくら憂樹でも電話しながら俺の手助けは無理だよな。
じゃあ違う人か。

俺は部屋に戻った。



「全く、世話が焼けるんだから。
 最初の街の近くでも湖周辺は危険って役場の掲示板に書いてあるのに。
 まあ初日だから特別だよ、まさと」



つづく



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