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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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「・・・で?私にどうすれば良いか教えて欲しいと」
「はい・・・」

俺は家に帰って来た。
そして憂樹に相談してみた。

ある人から相談を受けたんだけど、こんな凄い内容だったんだ。
俺はどう答えるべきなのか、と。

とりあえず、バイト先の子から受けたと言う事は話してない。
名前が似てたり歳が同じ事もあるし、何か妙な事になりそうだからだ。

「随分とまた、愉快な彼氏に入れ込んでるわね、その子」
「『愉快』て」

・・・皮肉のつもりなんだろうな。

「まさとは何て答えたの?」
「いや・・・、他の友達に『そんなのとは別れるべき』
 って言われたらしくって」
「まともな人間ならそう言うよね」
「だから『俺もその友達と同じ意見で、別れるべきだと思う』と」
「そしたら何だって?」
「『やっぱりそうですか』だって」
「じゃあ解決じゃない」
「いや・・・、あれは明らかに別れるつもりは無い顔だった」
「・・・あら、そう」

憂樹が呆れた顔をしてる。
まあ誰でも呆れたくなるよな・・・。

「あのさ、まさと」
「何?」
「相談に乗る上で、一番大事な事って何だか分かる?」
「・・・いや」
「相談相手の事をよく知っておく事だよ」
「そうなんだ。でも何で?」
「相談の答えなんて、内容によってはいくらでも出て来る時があるの。
 でも、その答えのどれを伝えるのかが実は一番大事なんだよね。
 どんなに正しい答えでも、相応しく無い答えじゃ仕方ないでしょ?
 相応しい答えを伝える為には、相手の事を知らないと出来ないの」
「なるほどね」
「そう言う訳なんで、その相手の事をもう少し教えて」
「え」
「だって情報が少な過ぎなんだよ。
 答えの候補はもういくつか浮かんでるけど
 どれを言うべきなのかはこれだけじゃ何とも言えないの」
「そうだよね・・・」

参ったな・・・、どこまで教えれば良いのかな。

「まあ、多少は見当が付いてるんだけどね」
「え?」
「バイト先の子の話なんでしょ?」
「・・・どうして分かっ」
「分かるに決まってるでしょ」

先に言われてしまった。

「前に『一緒に働く人が二人いて、二人とも女の子だ』って言ってたじゃない。
 その子の事だって大体分かるわよ」

・・・そう言えば言ったなあ、そんな事。
歓迎会の帰りで、山口さんの接し方の相談に乗って貰った時だ。

「で、二人の内、一人が男が苦手って言ってたけど・・・
 もう一人の方の話って事だよね」
「いや・・・、実は、その『男が苦手な子』の方なんだ」
「は!?」

さすがに憂樹も驚いたみたいだ。
無理も無いよな・・・。

「何よそれ?辻褄が合わないじゃない」
「いや実は・・・」

俺は、山口さんがいじめられていた事や
今の彼氏と付き合う事になったいきさつを説明した。

「あーーー、なるほどね。よく分かった」
「え?」

何か、納得したような事を言い出した。

「もう分かったの?」
「まあねん」
「じゃあ・・・、どうすれば良いのか教えてもらえると助かるのですが」
「教えて欲しい?」
「・・・はい」

たまにこう言う意地悪をするんだよな、憂樹は・・・。

「じゃあ、教えてあげる。・・・放っておきなさい」
「え!?放っておく!?」

そんな答えが出るとは思わなかった。

「どうして放っておくべきだと?」
「だって、そんな子に何を言っても無駄じゃない。
 高校の時の友達に言われても別れなかったんでしょ?」
「・・・らしいね」
「じゃあそこに、まさとの意見が加わった所で何か劇的な変化はあった?」
「・・・何も無い」
「その子の友達が何人いるか知らないけど・・・
 例え百人に言われても同じだよ。本人の意識を変えないと」
「意識を?」
「その子も、今のままじゃダメだって気付いてるんでしょ?
 しかもいろんな友達からも別れるべきだって言われてる。
 でも別れない。何でだと思う?」
「・・・さあ」
「ある意味、病気だから。異常な程に入れ込み過ぎてるの」
「・・・そりゃちょっと言い過ぎじゃないのか」
「そう?じゃあ、まさとはその子がまともだと思ってるの?」
「いや・・・、それは・・・」
「まあ、それはそれとして・・・。
 とにかく入れ込み過ぎてるから、最終的に自分の感情に流されちゃうんだよ。
 『やっぱり好きだから別れたくない』ってね。
 頭では分かってる。周りに言われてるし分かってはいるんだけど・・・
 心までは動かせない。そんなとこよ。
 だから、意識自体を変えないと例え千人の意見でも屈しないの」
「・・・・・・」

何となく、分かる気がするな。
山口さんのあの調子だと、誰に言われても別れそうにない。

「だから、放っておけって言うのはそこなんだよ。
 今のその子に何を言っても無駄だから。
 やりたいようにやらせてあげれば良いじゃない」
「どうすれば分かるのかな・・・?」
「フラれるしか無いね。自分のやって来た事が最悪の形で失敗する。
 つまり痛い目を見ないと気付けないの。
 その為には・・・フラれる以外に無いと」
「かわいそうだね」
「仕方ないよ、それが彼女の運命なんだから。
 とは言っても別れないでそのまま付き合い続けられるんなら
 それはそれで幸せなんじゃないの?彼女達にとっては。
 端から見たら、ちっとも羨ましくない幸せだろうけどね」

・・・一理あるけど、キツイ言葉だらけだなあ。

「でもさ・・・、何でそんな風になっちゃったのかな」
「ああ、そんなの簡単じゃない」
「え!」

・・・もうそこまで分かってたのか。

「その辺りも教えてくれるとありがたいのですが」
「別に良いけど」



・・・俺は何でここまで真剣に聞いてるんだろうな。

彼女もいないくせに、彼氏持ちの女の子の為に頑張って聞いてて・・・。

まあ、良いんだけどさ。ははは。



つづく



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