様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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「憂樹・・・」
「ん?」
俺は憂樹の部屋に来たが・・・、相談は出来なかった。
ガッティに不様なほどハメられてしまった。
この借りは・・・、自分自身で返さないといけない。
そうでないと意味が無い。そんな気がしたんだ。
だから・・・。
「ちょっと・・・、相談じゃないんだけど・・・。
憂樹の意見を聞かせて欲しいんだ」
「私の意見?」
「うん。憂樹なら・・・、こんな時にどうするかって。
シミュレーションみたいなのをして欲しいんだよ」
「あら、面白そうだね」
俺は、まんまと罠にハマッてしまった。
でも憂樹だったら・・・、どう対処していたのか。
それが知りたかったんだ。
そのまま伝えたんじゃ怪しまれるからな・・・。
ちょっと設定を変えつつ、隠しながら話してみよう。
「じゃあ、話して良いかな」
「どうぞん」
「友達がいて、その友達の友達がいるよね」
「はいはい」
「その友達の友達が、こっちの事を嫌っているとして」
「それはどうして?」
「いや、そこは気にしないで良いんだ」
「そうなの?」
「うん、さほど重要じゃないから。
・・・で、そいつがこっちに対してある嫌がらせをして来た」
「どんな事?」
「こっちを罵倒するようなメールを送って来たんだ」
「ふんふん?」
「ある日、そいつと、友達と、こっちの三人とで集まった。
この時、憂樹はどうする?」
「・・・どうするって?嫌がらせされた事を友達に話すかって事?」
「うん、それもあるし、話さないならどんな事をするかと言う話」
「なるほどね、なかなか面白い設定じゃない」
「それで・・・、どうする?憂樹なら」
「そんなの簡単じゃない」
「え?」
「その時は何も話しません。あえて黙ってます。
友達と自分の二人になった時に話します。
もちろん、実際に送られて来たメールも見せてね」
「・・・何で話さないの?」
「そんな事したら、送って来た相手の罠にハマる可能性が高いでしょ。
逆にこっちが嘘をついてるって言って来るかも知れないじゃない」
・・・!!!
凄い・・・。
正に、ガッティの策をこの一瞬で推理した・・・。
「ま、そうなったらそうなったで、論破すれば良いんだけどね。
相手の罠にかかった上で相手を倒す。カッコイイでしょ?」
「確かにカッコイイけど・・・、難しいよね」
俺はそれが出来ず、ガッティの思惑通りになってしまった訳で・・・。
「ここはかなり高等技術ですから。誰にでも真似出来る訳じゃないね。
だから後で話すってのをやった方が良いと思います」
「あれ?そういや憂樹はそっちにするって言ったよね?」
「一応、論破する自信はあるけどね。でも確実性を取る為に。
私は現実主義者ですから、結果が確実に出る方を選びます」
「なるほどね・・・」
「と言う訳なんで、次からはうっかり話すなんてしないようにね。
そんな機会、そうそうある訳でもないと思うけど」
「・・・!!」
・・・まさか。
「気付いてたの・・・?」
「もちろん」
「いつから?」
「最初から」
「え!!」
「私ならどうするか、ってのを聞きたいって事は
自分は失敗したから、どうするべきだったのかを聞きたかった。
そうじゃない?」
「・・・はい」
「まあ、さすがにそのまま話さないで
ちょっと設定を変えたりはしてるんだろうけど
そんな事があったんだろうなってのはすぐに分かりました」
「・・・お見事です」
「まさと。『裏の裏は表』って言葉、知ってる?」
「裏の裏は表?」
確かに・・・、裏の裏は表になるけど・・・。
「言ってる事は分かるけど・・・何か特別な意味があるの?」
「裏をかこうとするのは良いけど、裏をかき過ぎると表になっちゃう。
つまり、逆に分かりやすくなっちゃうと言う事です」
「そんな意味だったんだ」
「私の経験談ですけど」
「え!そんなの分かる訳無いだろ!」
「そこを推理してどうにか答えを出すのが大事なのよ」
「また、難しい事を・・・」
よかった。憂樹と話したらちょっと気が晴れて来た。
気持ちも落ち着いたし
もうガッティの好きなようにさせないようにしないとな。
とりあえず当面の課題は・・・。
鈴木さんと山口さんの誤解を解く事か・・・。
つづく
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「ん?」
俺は憂樹の部屋に来たが・・・、相談は出来なかった。
ガッティに不様なほどハメられてしまった。
この借りは・・・、自分自身で返さないといけない。
そうでないと意味が無い。そんな気がしたんだ。
だから・・・。
「ちょっと・・・、相談じゃないんだけど・・・。
憂樹の意見を聞かせて欲しいんだ」
「私の意見?」
「うん。憂樹なら・・・、こんな時にどうするかって。
シミュレーションみたいなのをして欲しいんだよ」
「あら、面白そうだね」
俺は、まんまと罠にハマッてしまった。
でも憂樹だったら・・・、どう対処していたのか。
それが知りたかったんだ。
そのまま伝えたんじゃ怪しまれるからな・・・。
ちょっと設定を変えつつ、隠しながら話してみよう。
「じゃあ、話して良いかな」
「どうぞん」
「友達がいて、その友達の友達がいるよね」
「はいはい」
「その友達の友達が、こっちの事を嫌っているとして」
「それはどうして?」
「いや、そこは気にしないで良いんだ」
「そうなの?」
「うん、さほど重要じゃないから。
・・・で、そいつがこっちに対してある嫌がらせをして来た」
「どんな事?」
「こっちを罵倒するようなメールを送って来たんだ」
「ふんふん?」
「ある日、そいつと、友達と、こっちの三人とで集まった。
この時、憂樹はどうする?」
「・・・どうするって?嫌がらせされた事を友達に話すかって事?」
「うん、それもあるし、話さないならどんな事をするかと言う話」
「なるほどね、なかなか面白い設定じゃない」
「それで・・・、どうする?憂樹なら」
「そんなの簡単じゃない」
「え?」
「その時は何も話しません。あえて黙ってます。
友達と自分の二人になった時に話します。
もちろん、実際に送られて来たメールも見せてね」
「・・・何で話さないの?」
「そんな事したら、送って来た相手の罠にハマる可能性が高いでしょ。
逆にこっちが嘘をついてるって言って来るかも知れないじゃない」
・・・!!!
凄い・・・。
正に、ガッティの策をこの一瞬で推理した・・・。
「ま、そうなったらそうなったで、論破すれば良いんだけどね。
相手の罠にかかった上で相手を倒す。カッコイイでしょ?」
「確かにカッコイイけど・・・、難しいよね」
俺はそれが出来ず、ガッティの思惑通りになってしまった訳で・・・。
「ここはかなり高等技術ですから。誰にでも真似出来る訳じゃないね。
だから後で話すってのをやった方が良いと思います」
「あれ?そういや憂樹はそっちにするって言ったよね?」
「一応、論破する自信はあるけどね。でも確実性を取る為に。
私は現実主義者ですから、結果が確実に出る方を選びます」
「なるほどね・・・」
「と言う訳なんで、次からはうっかり話すなんてしないようにね。
そんな機会、そうそうある訳でもないと思うけど」
「・・・!!」
・・・まさか。
「気付いてたの・・・?」
「もちろん」
「いつから?」
「最初から」
「え!!」
「私ならどうするか、ってのを聞きたいって事は
自分は失敗したから、どうするべきだったのかを聞きたかった。
そうじゃない?」
「・・・はい」
「まあ、さすがにそのまま話さないで
ちょっと設定を変えたりはしてるんだろうけど
そんな事があったんだろうなってのはすぐに分かりました」
「・・・お見事です」
「まさと。『裏の裏は表』って言葉、知ってる?」
「裏の裏は表?」
確かに・・・、裏の裏は表になるけど・・・。
「言ってる事は分かるけど・・・何か特別な意味があるの?」
「裏をかこうとするのは良いけど、裏をかき過ぎると表になっちゃう。
つまり、逆に分かりやすくなっちゃうと言う事です」
「そんな意味だったんだ」
「私の経験談ですけど」
「え!そんなの分かる訳無いだろ!」
「そこを推理してどうにか答えを出すのが大事なのよ」
「また、難しい事を・・・」
よかった。憂樹と話したらちょっと気が晴れて来た。
気持ちも落ち着いたし
もうガッティの好きなようにさせないようにしないとな。
とりあえず当面の課題は・・・。
鈴木さんと山口さんの誤解を解く事か・・・。
つづく
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