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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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・・・とりあえず俺と藤井さんは近くのファミレスに入った。
前に話を聞いた時もそうだったけど、バイト先でってのはどうかと思うしな。


藤井さんはようやく泣き止んだけど
凄く悲しげな顔で元気も全然無い。こっちまで悲しくなって来そうだ。

「・・・で、別れる事になっちゃった、って言ってたけど」
「はい・・・」

泣き疲れたのと、別れる事になった悲しさに同時に襲われてるんだろう。
声に元気が全然無い。

「どうしてそうなっちゃったの?やっぱりお兄さんの件で?」
「そうなんです・・・」

やっぱりそれか・・・。

「お兄ちゃんの問題は・・・前に工藤さんに教わった事で何とかなったんです」
「やっぱり闇金とかから借りてたの?」
「・・・らしいです」
「で、専門家に頼んで解決した、と」
「はい」
「もしかしてそれを・・・、彼氏に話しちゃったとか?」
「・・・はい」
「何で話しちゃったの?闇金から借りてる、だなんて
 悪い印象を持ってる人には火に油を注ぐようなもんじゃん」
「そこは・・・、ついうっかりと、って言うか・・・」
「口を滑らしちゃったんだね」
「・・・そうなんです」

お兄さんの問題が何とかなった嬉しさの余り、彼氏を必死に説得しようとする余り
つい言っちゃった、って所なのかな。
そこは黙ってる方が絶対に良かった筈なんだけど・・・
もう今更しょうがない、か・・・。

「それは、いつの話?」
「昨日です・・・。土曜日にお兄ちゃんの問題をどうにかして
 日曜日に彼氏に会って話したんです」
「で、今日、正式に『別れよう』ってなっちゃった。それがついさっきの話と」
「・・・どうして知ってるんですか!?」
「いや、知ってるとかじゃないよ。推測で言ってみただけだから。
 話したのが昨日なら、今日、藤井さんがこんなに泣いてるのは変だな、って思って。
 それなら別れようって言われたのが今日。しかもさっきだと考えるのが妥当かなって」
「・・・・・・。凄いですね・・・」

俺も自分で言っておいて、ちょっとビックリした。
知らない間に憂樹みたいな推理が出来るようになって来たのかな?

「まあ・・・。流れは、今、工藤さんが言った通りです。
 相談出来る人が誰もいなくて・・・、自分でどうにかしようとしたんですけど・・・。
 ダメでした・・・」

俺も仙台で大変だったからな・・・。

いや、それ以前に連絡先を教えてなかった。
もし向こうでこの話を聞いていたら、憂樹と一緒にどうにか出来たかも知れないのに。

・・・まあ、憂樹は「本人達の問題なんだし、自分でどうにかさせなさい。
私達は私達の問題に向き合うべきでしょ」なんて言いそうな気もするけどさ。


「友達とかには相談しなかったの?」
「しました・・・。でも・・・」
「でも?」
「そこまで怒ってたらもうダメだよ、とか、必死に謝れば何とかなるよ、とか
 諦める人だったり具体的にどうすれば良いのか教えてくれない人ばっかりだったんです・・・」
「そっか・・・」

・・・正直、もし俺に相談出来る状況だったとしたら
俺はこの問題に対して『具体的に』どうすれば良いのか教えられたんだろうか・・・。

恋愛問題なんて・・・、俺にとっては一番難しい問題だからな・・・。
彼女を作った事の無い人間が何か言っても、理想論だけかも知れないし・・・。
情けないけど、そこは自信が無い・・・。


「友達に聞いてもどうして良いのか分からなくって、バイトを休んじゃった・・・
 それどころじゃなかった、って事?」
「はい・・・」
「・・・で、結局、藤井さんは、どうしたいの?」
「どうしたいって言うか・・・。出来れば仲直りをしたいですけど
 ここまで来たらもうダメかなって思ってるんで・・・。ほとんど諦めてます」
「まあね・・・。残酷だけど、俺も難しいと思うよ」
「だからとりあえず、工藤さんに話を聞いて欲しかったんです。
 ただそれだけで・・・」

まだ元気は無いけど、多少は落ち着いたみたいだ。
だんだん、まともに喋れて来てるのが分かる。

「うん、その気持ちは分かるよ。俺もフラれた時はそんなだったし」

山口さんにフラれた時、憂樹と話をしたくなった事が何度もあったもんな・・・。

「ありがとうございます。工藤さんと話したら大分落ち着きました」
「そりゃ良かった。じゃあ、あんまりそこにこだわらないで・・・」



バン!!!



「蛍子!!!」



・・・!?

「あれ、今の・・・」

『蛍子』って・・・、藤井さんの名前じゃないか・・・?

驚いて後ろを見ると、入り口に男がいた。

そして今度は藤井さんの方を見ると・・・
物凄く驚いた顔をしていた。

まさか・・・。

「タカシ・・・!!!」

・・・・・・。

知り合いか。って事はやっぱり・・・。

「藤井さん・・・、もしかしてあの人が・・・」
「・・・今話してた彼氏です」

やっぱり・・・。

・・・って、ん!?
何で藤井さんの彼氏がここに来れるんだ!?

「お前、何やってんだよ!俺にフラれた直後にもう新しい男と付き合ってんのか!?」
「違うよ!そんなんじゃなくて!!」
「うるせえ!もうお前の顔なんか見たくもねえや!!」
「ちょ・・・、ちょっと待ってよタカシ!!!」

『タカシ』と呼ばれた男は、すぐに出て行ってしまった。

何か・・・大変な修羅場になっちゃったな・・・。
あの人、完全に誤解してる。自分と別れた藤井さんが俺と付き合おうとしてるとか
そんな事を考えてるみたいだ・・・。

いや、藤井さんは今でも君の事が好きなんだよ?泣く泣く諦めようとしてるんだよ?

そもそも俺には、憂樹って言う、片思いしてる人がいるんだよ?

・・・そんな言葉が届く筈も無く。



「・・・藤井さん。ここは良いから追い掛けなよ。何か完全に誤解してるみたいだから」
「ハイ・・・!すいません!!」

藤井さんは慌てて店を出て彼氏を追い掛けて行った。
そして俺も、すぐに会計を済ませて店を出る事にした。



「・・・いないなあ」

店を出て周りを見回してみたが、辺りには藤井さんはいない。
きっと藤井さんも彼氏も、走って行っちゃったんだろうな・・・。



・・・!!??



あれ・・・、あそこにいるのって・・・。

秋山じゃないのか・・・!?

何で・・・、あいつがここに・・・!?



多分あれは秋山だと思うが・・・
俺の姿を確認したのか、何も言わずに行ってしまった。

ちょっと追い掛けてみたが、夜のせいもありすぐに分からなくなってしまった・・・。



・・・もしあれが秋山だとしたら、ここで何をやってたんだ?

何だか・・・、妙な胸騒ぎって言うか・・・。
嫌な予感がする・・・。

また女神が俺に何かして来そうな・・・、そんな予感だった・・・。



つづく



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