忍者ブログ
様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
[174]  [173]  [172]  [170]  [169]  [168]  [167]  [166]  [165]  [164]  [163
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

何だか・・・、憂樹がいつもと違う感じだ・・・。
ちょっとドキドキする・・・。



「まさとの番だよ」
「ああ、はいはい」

憂樹はいつもと変わらずにいるようだけど・・・
何だろう。何があったんだろう・・・。

・・・まあ、それはそれとして。

「でさ・・・。実はまだ続きがあるんだよね」
「はいはい。何でしょう?」
「今、ファミレスで話を聞いたって言ったじゃん」
「うん」
「話してる時に・・・、その彼氏の男がファミレスに来たんだよ」
「あら。大変だったでしょ」
「うん・・・。何て言うか・・・、一瞬だけど修羅場になっちゃってね。
 俺がその子と一緒にいたせいで、もう新しい男と付き合うのか、なんて言い出して」
「随分と勝手極まりない男だね。自分からフッたんだから
 もう何をしようと自由じゃないねえ?独占欲みたいなのが強過ぎなんじゃないの?
 その上、好みがワガママなんだからタチが悪過ぎよね」
「で、ちょっと不思議に思った事があってさ」
「どうかしたの?」
「いや・・・、何でその男がその場に来れたのかなって」
「まさと達が話してたファミレスに?」
「うん。バイト先じゃ嫌だから違う店に入ったんだけどさ。
 それなのにどうしてそこに俺達がいるって分かったのかなって」
「ふーん・・・」

憂樹が考え始めた。

・・・でもチェスは続けてる所が凄い。

「その男って、友達のバイト先の事は知ってるのかな?」
「あ、どうだろう。聞いた事無いんだけど」
「話してたファミレスって、バイト先から近いの?」
「まあ近いかな。歩いてほんの数分だから」
「じゃあ、可能性としては無い事も無いでしょ。
 仮にその男がバイト先の事を知ってたとして・・・
 彼女がバイト先にいると思って行ってみたけどいなかった。
 じゃあ違う店とかにいるのかも、と探してみたら
 そこには、まさとと話してる彼女がいた・・・。
 こう考えれば通らない事も無いでしょ」
「あ、なるほど」
「探した理由は、やっぱり言い過ぎたと謝ろうと思ったから、で通るし。
 独占欲が強いと離した時に急に勿体無いと思うらしいしね」
「ふーん・・・」

でも・・・、何だろう。

何か・・・違和感を感じる。
そんな理由じゃない、という考えがどこかにある。



「何だか納得行かない顔してるね」
「・・・え!?そうかな」

・・・相変わらず鋭い。

「別に、私の推理を鵜呑みにする必要は無いんだよ。
 私は当事者じゃ無いんだから、情報が少なかったりで
 推理に穴があっても当然みたいなものなんだし」
「いや・・・、俺は憂樹の推理力は凄いと思ってるよ。
 少ない情報でも正解に辿り着けるじゃん」
「・・・そう?ありがとう」
「え」

・・・今の、もしかして照れたのか?



しかしな・・・。

今、言った事は本心だ。
憂樹の推理力は物凄いし、認めてる。

でも・・・、何だろう、この違和感は。



「チェックメイト」
「うお!」
「大分強くなってるけど、まだまだだね」
「ははは・・・」

こう言う所はホント容赦無いよな憂樹は・・・。



「・・・・・・」

そうだ。

あれ・・・、ちょっと話してみようかな。



「あのさ」
「ん?」
「実は・・・、もう一つ話しておきたい事があるんだ」
「今度は何でしょう?」
「その、ファミレスで話して修羅場になった後、二人が出てってさ」
「はい」
「それで俺も外に出たら・・・、秋山みたいな男がいたんだよ」
「・・・!!」

予想通り、顔が険しくなった。
憂樹は秋山の名前を聞くだけでこうなるからな・・。

「馨がいたの?」
「いや、暗かったし、よく分からなかったんだけどね。
 何となく秋山に似てたような・・・。
 近づいたらすぐに行っちゃったから確認も出来なかったんだけど」
「へー。それで?」
「いや・・・、実は、確かにさっきの憂樹の推理には
 ちょっと違和感を感じてるんだよ。
 もしかしたら・・・、その見た人が秋山だと思ってるからかな、って」
「馨が何かしたって事?」
「うん。どこかにそう言う考えがあるのかも知れないんだよね。
 で・・・、憂樹としては、仮に俺が見たのが秋山だったとしたら
 何かした、ってのは在り得るかな?と」
「・・・どうだろうね。分かんない」
「え」
「馨のやり方は・・・、正直、私の想像を超えてるんだよ。
 何をして来るか分からない。行動が読めないの。
 だから何か思い付けば、それだけで『在り得る』可能性があるの。
 その何かしたかも、ってのも私個人としてはあると思う。
 ただ・・・、根拠は無いんだよ。
 『馨は何でもやりそうだから』ってだけだから」
「そっか・・・。ゴメンね。何か無茶な質問しちゃって」
「私こそゴメン。役に立てなくて」
「いやいやいや!役に立てないとかとんでもない!!
 気にしないでよ!!!」

こんな事まで言われるとは思わなかった・・・。



しかし・・・。

憂樹なら何か分かるかな、と思ったけど
無理だったか・・・。

まあ、さっき言ってくれた説で充分なんだけど。
俺が勝手に秋山を絡めて、勝手に違和感を感じてるだけじゃないか。

もう難しく考えるのは止めるか・・・。



つづく



↓宜しければ押してやって下さい

     

テクノラティプロフィール
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (チェックを入れると管理人だけが読む事ができるコメントになります。)
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
       


↓久遠のブログ、始めました
こちらからどうぞ

第一話から

読む方は

こちらから


登場人物紹介

最新CM
[10/01 tlgetplkvg]
[08/19 魚]
[06/28 久遠]
[06/28 魚くん]
[05/31 ブログランキング]
プロフィール
HN:
久遠
性別:
非公開
カウンター
アクセス解析
フリーエリア

Copyright © BE ALIVE! All Rights Reserved.
Material & Template by Inori  

忍者ブログ [PR]