様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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「あ、おかえり。まさと」
「ただいま・・・」
「・・・どうしたの!?何か顔色悪いよ!?」
「いや・・・、ちょっと疲れちゃってね・・・」
「忙しかったの?」
「まあね・・・。もう・・・寝るよ」
「そうした方が良いよ。おやすみ」
「おやすみ・・・」
俺は部屋に入り、着替えもしないままでベッドに横になった。
切なかった。
ただ、とにかく切なかった。
悲しいとかでは無い。
苦しいくらいに切なくて、でもどうにも出来なかった。
俺は、憂樹の事が好きなんだ。だから藤井さんとは付き合えない。
そうなれば告白を断るしかない。こうするしか無かったんだ。
分かってはいるけど、どうしてもこの切なさは込み上げて来てしまう。
俺は二十一年以上も彼女がいない。
典型的な『モテナイ男』だ。
そんな奴が告白された。でも断った。
世間から見れば何て勿体無い事をする馬鹿なんだと思われるだろう。
千載一遇のチャンスを捨てた馬鹿だと笑われるだろう。
でも、俺は自分の気持ちに嘘はつけない。
もし藤井さんと付き合ったとしても、憂樹への想いを捨てる事なんか出来ず
中途半端な付き合いしか出来ないのは火を見るより明らかだ。
そんな事をしたら・・・、藤井さんに失礼過ぎる。
そっちの方がはるかに酷い仕打ちになってしまう・・・。
だからこれが・・・、俺にとっての正解なんだ。
世間の目とか、そんな事は気にしていられない。
俺は、俺自身の気持ちに素直に、正直になり
それこそが正しいと信じてその道を進むしか無いんだ。
『私をフッてその人を追い掛けるんですから、絶対に結ばれて下さいね。
謝るくらいなら・・・絶対にそれをやり遂げて下さい・・・』
藤井さんはそう言っていた。
藤井さんへのお詫びとか、そんなつもりは無いけど・・・
俺なんかを好きになってくれて告白してくれたのに、それを断った以上は
自分の選んだ道を進み憂樹への想いを実らせる事が責任と言うか・・・
使命みたいなモノのように思えて来た。
『好きになった人には幸せになって欲しい』
そうも言っていた。俺と同じように考える人がいたとは驚いたけど・・・。
もう、この歩みを止める訳にはいかない。
俺自身の・・・あらゆる意味でも。あらゆる為にも。
気が付いたら、もう夜が明けてしまっていたが
とりあえず切なさは治まった。
心なしか、少しだけ心が強くなれたような気がする・・・。
つづく
テクノラティプロフィール
「ただいま・・・」
「・・・どうしたの!?何か顔色悪いよ!?」
「いや・・・、ちょっと疲れちゃってね・・・」
「忙しかったの?」
「まあね・・・。もう・・・寝るよ」
「そうした方が良いよ。おやすみ」
「おやすみ・・・」
俺は部屋に入り、着替えもしないままでベッドに横になった。
切なかった。
ただ、とにかく切なかった。
悲しいとかでは無い。
苦しいくらいに切なくて、でもどうにも出来なかった。
俺は、憂樹の事が好きなんだ。だから藤井さんとは付き合えない。
そうなれば告白を断るしかない。こうするしか無かったんだ。
分かってはいるけど、どうしてもこの切なさは込み上げて来てしまう。
俺は二十一年以上も彼女がいない。
典型的な『モテナイ男』だ。
そんな奴が告白された。でも断った。
世間から見れば何て勿体無い事をする馬鹿なんだと思われるだろう。
千載一遇のチャンスを捨てた馬鹿だと笑われるだろう。
でも、俺は自分の気持ちに嘘はつけない。
もし藤井さんと付き合ったとしても、憂樹への想いを捨てる事なんか出来ず
中途半端な付き合いしか出来ないのは火を見るより明らかだ。
そんな事をしたら・・・、藤井さんに失礼過ぎる。
そっちの方がはるかに酷い仕打ちになってしまう・・・。
だからこれが・・・、俺にとっての正解なんだ。
世間の目とか、そんな事は気にしていられない。
俺は、俺自身の気持ちに素直に、正直になり
それこそが正しいと信じてその道を進むしか無いんだ。
『私をフッてその人を追い掛けるんですから、絶対に結ばれて下さいね。
謝るくらいなら・・・絶対にそれをやり遂げて下さい・・・』
藤井さんはそう言っていた。
藤井さんへのお詫びとか、そんなつもりは無いけど・・・
俺なんかを好きになってくれて告白してくれたのに、それを断った以上は
自分の選んだ道を進み憂樹への想いを実らせる事が責任と言うか・・・
使命みたいなモノのように思えて来た。
『好きになった人には幸せになって欲しい』
そうも言っていた。俺と同じように考える人がいたとは驚いたけど・・・。
もう、この歩みを止める訳にはいかない。
俺自身の・・・あらゆる意味でも。あらゆる為にも。
気が付いたら、もう夜が明けてしまっていたが
とりあえず切なさは治まった。
心なしか、少しだけ心が強くなれたような気がする・・・。
つづく
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