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様々な想いが交差する!3rdシリーズ『真実』編!!
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「ところで、策って何をするんですか?」
「その事なんだけどな。ちょっと耳を貸してくれ」

俺はマコトに、考えていた策を話した。

「・・・ええっ!?それだけで良いんですか?」
「ああ、これで十分だ」
「あの・・・、何をするつもりなんですか?」
「美幸さん。遺産分配の件について一番発言力のある人って誰ですか?」
「・・・祖母ですね」
「今、家には?」
「います」
「ちょっと会わせて頂いても宜しいでしょうか」
「・・・?それは構いませんけど・・・?」

そして俺とマコトは、お祖母さんの部屋に通された。

「初めまして。椎名キクと申します」
「調査員の遠野と申します。こちらは助手の星野です」
「初めまして」
「美幸から聞いています。遺言状の公開の為に来て頂いたそうですね」
「はい。ですが暗号は既に解読済みだそうですね」
「ええ。和馬が連れて来た真壁さんと言う方が解いて下さって。
 すいませんね。せっかく来て頂いたのに・・・」
「いえ・・・。暗号が解けたのであれば、それは良い事ですから
 僕達がどうとかは微々たる事です。気にしてませんよ」
「そう言って頂けると助かります」
「・・・ところで。ちょっとお願いと言いますか
 提案があるんですが聞いて頂けないでしょうか」
「あら。何でしょうか?」
「実は・・・」



数時間後。

俺はキクさんにお願いして今いる椎名家の人間を集めてもらった。
当然、和馬も真壁もいる。

「どうかしたんですか?突然、みんなを集めたりして」
「・・・遠野さん。まだお帰りになっていなかったんですね」
「いやあ、ちょっと用事が出来てしまいましてね」
「用事ですか」
「お祖母様。全員揃いました」
「ありがとう。ではお話を始めましょうか。
 ・・・実は、ここにいる遠野さんと星野さんが
 遺言状の警備を買って出てくれたのよ」
「警備?そんな事をしなくても、金庫の鍵はまだ開けてませんし
 その番号を知っているのもここにいる数人だけですよ」
「だからこそ、ですよ」
「は?」
「警備を徹底する為です。敢えて物騒な事を言いますが
 このまま行くとどこからか情報が漏洩する可能性が出て来る。
 勿論、そんな事はあってはいけない事なんですが
 万が一の事を考え、万全に万全を期す為にやるんです」
「・・・なるほど。まあ石橋をしつこ過ぎる位に叩いてから渡る、と
 それくらいやる方がむしろ丁度良いかも知れないですからね」
「ちょっと待って下さい」

・・・予想通り、真壁がこれに意見を言って来た。

「失礼ですが、そんな大事な警備を部外者の方々に任せるのは危険です。
 遠野さん達を悪く言うつもりはありませんが
 万全を期すのであれば、もっと信頼出来る方の方が・・・」
「そうですか?かえって俺達の方が良いと思いますよ。
 警備なんて、部外者の人間ばっかりじゃないですか。
 身内の人間に任せた方が、かえって漏洩の恐れがある。
 俺達はまだ番号を知らないし、知ったとしても
 椎名家には何の関係の無い人間です。どうこうしようも無い」
「・・・はあ」
「なるほど。一理ありますね。今日、公開をするならともかく
 明日にしてしまった以上、今日だけは絶対に守り切らないといけない」
「ですが、身内の人間が漏洩させたとしても
 さほど問題も無いでしょう」
「真壁さん。そんなに俺達が警護をする事が嫌なんですか?
 何か不都合な事でも?」
「・・・はは、まさか。
 ところで、何故あなた達はそんな事を買って出たんですか?」
「別に大した理由じゃありませんよ。
 俺達も子供のお使いで来たんじゃないですから
 ここまで来て何もせずさようなら、と言うのもどうかと思い
 せめて俺達に出来る事だけでもやって行こうと考えただけです」
「いやあ、ありがたいですが
 そこまでして頂けるとはかえって申し訳無いような・・・」
「良いんです。俺達が自分で望んだ事ですし」
「じゃあ、遠野さん達に明日まで金庫の警備をお任せします。
 誰も意義はありませんね?」
「はい」
「もちろんです」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

これまた予想通り、和馬と真壁が悔しそうな顔をしている。
ここまで来ればもう確定だろうな・・・。



「・・・あれで良かったのかしら?」
「はい。ありがとうございます」
「それにしても、明日までの警備をやらせてくれ、だなんて
 意外でびっくりしたわ」
「ちょっと事情がありまして。
 ・・・ところで、もう一つお願いがあるんですが」
「あら、今度は何?」
「金庫の番号が書いてあると言う、ROMを貸して頂けませんか」
「え・・・。それだと、あなた達が番号を知ってしまうじゃない」
「もちろん、ロックして頂いて結構です。
 解除するパスが分かっていれば、ロックする事も容易い筈です」
「まあ、良いわ。すぐに持って来ます」
「すいません、お願いします」



さて・・・。

ここからがちょっと一仕事だぞ・・・。



TO BE CONTINUED...



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